あさりのみそしるダイアリー

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B-CASカードが小さくなるらしい。

かつてはBSデジタル放送を受信するためのスクランブル解除用のカードとして利用されていたB-CASカードですが、2003年の地上デジタル放送開始とともに、地上波デジタル放送のスクランブル解除用としても用いられるようになったこのカードですが・・・


○B-CAS、地デジ用の「ミニカード」を11月導入へ 5月7日発表
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20090507_168117.html


今までは銀行のキャッシュカードと同じサイズのカードが用いられてきて、小型の受信機を製作するにはコイツが壁になってきたわけですが、11月からはSDカードより若干大きめのサイズのカードとなり、大きさ自体は、これまでよりもかなり小さくなるので、たとえばポータブルフルセグテレビなんていうのも可能になったりするわけです。

ただし、シュリンクラップ契約であることは変わらず、受信機に同封されているパッケージのビニールをはがして、自分でカードを差し込むことには変わりはないそうです。
シュリンクラップ契約は、ここでは「ビニールをはがした時点でB-CASの規約に同意した」とみなされる契約方式で、どんなに契約することがいやでも、地デジを見るためには契約を余儀なくされるものです。

B-CASがなければ地デジが見られない、B-CASを使うには契約しなければならない・・・

まぁ、普通に地デジを見ている分には特に意識することはないので、そんなに重要な問題ではありませんが。一度挿し込んだら、もう取り出すことはありませんからね。というか、取り出す必要もないし。


それより、小さくなったことによって、カードが挿し込みにくくなったとか、紛失しやすくなったとか、そういうのが怖いですよね。
とかくポータブルデバイスなんて、どこに入れて、どこに持ち運ぶかもわかりません。SDカードみたいなスロットの構造だったら、確実に紛失しますよね。小さいから分かりにくいし、利便性が低いように思えます。

いくら小さくなったとはいえ、利便性が悪ければ元も子もありません。そこは、「メーカーさんにまかせる」といった感じになるのでしょうが、それでB-CASはいいのでしょうか?


ソフトウェア方式、チップ方式と言ったものも考案されてはいるようですが、まだまだ実用化されそうにないみたいですね。ユーザーがいちいちカードを挿し込むなんて、めんどうだし、混乱だってあると思います。
テレビをつけたのに何も映らなかったのは、B-CASカードを入れていなかったため・・・とか、ありそうですからね。
あるいは、挿入したのにテレビが映らない・・・よくみたら裏表を逆に挿入していたとかね。私もそれをやっていましたから。


また、カードが小さくなって、ケータイにも組み込めるようになったわけですが、今は企業独自の著作権保護によってガードされているワンセグも、小さいB-CASがスクランブル解除役となる、ということもないとは言い切れないわけですが、それもどうなのでしょうか。


それ以前に、いくらかのチャンネルは有料放送で、スクランブル解除の必要があったBSならまだしも、そもそも無料で暗号化する必要さえない地上波のテレビまで、B-CASで取り囲むのも納得がいきません。スクランブルの主な目的は、放送番組の著作権保護のためなのでしょうが、それだけのためにユーザーが不便を強いられるのはたまりません。多くの人は、テレビと正しく付き合っているのですから・・・。


それともあれですか、公共放送のNHKを見たくなければB-CASカードで見れないようにして、その代わり受信料も当然いただかないという、「地上波でNHKだけ有料放送」みたいなサービスでも考案しているんですか・・・ありえないけど。


日本全国に普及させようとする地デジ対応テレビですが、それのスクランブル解除のためと言って、B-CASカードを独占的に使わせるのは、どうかしていると思いますよ。地上波に対するB-CASカードのあり方自体を、考えた方がいいと思いますが。

たしかに地デジは放送局のマスターと同等のものが各家庭に配信され、録画した番組はマスターのコピーといってもいいもので、不正に利用されるケースも多く、なんらかの対策は必要でしょう。そのための著作権保護なら、まぁ、仕方のない部分もあります。
しかし、そのためにテレビと正しく付き合っている視聴者が不便を強いられるのはどうかと。
だからと言って、何か名案があるのかと言えば、何も言えないわけですが、今回の件も含めて、これらが今の地デジのしくみがどんどん先に進む中にある1つの過程であり、終着でないことを祈ります。