マイクロソフトの新しいWSL2機能「WSLg」の初期プレビュー版の提供が始まったそうです。
従来のWSL(2)は、Linuxベースのコマンド実行しかできませんでしたが、GUI版が使えるようになることで、画面操作が必要なアプリケーションもWSL2上で実行できるようになります。
WSL2は、UbuntuベースのLinuxが走るので、例えばGUIが使えるようになれば、「NVIDIA SDK Manager」なんかも動作するはずです。
NVIDIA SDK Manager は、Jetson Nano の microUSBポートとUSBケーブルで接続することで、Jetpackをインストールしたり、各種NVIDIA SDKライブラリをインストールしたりすることができるツールです。
今月中旬ごろだかに、バージョン1.5にアップデートされ、「Ubuntu 20.04 LTS」でも動作するようになったほか、CentOS 8.0 / 8.2 も動作環境に追加されました。相変わらずARMアーキテクチャはサポート対象外なので、例えばラズパイ上でJetson環境をNVIDIA SDK Managerを使って管理するというようなことはできないですが。
ただこれで、わざわざNVIDIA SDK Managerのためだけに、Ubuntu 18.04 を使い続ける必要がなくなったと言えます。
そしてこれが意味するところはきっと、次期 Jetpack 4.6 が Ubuntu 20.04 LTS / Linux Kernel 5.0 以降をサポートしてくれるのではないかという・・・そんな期待をしています。5.0になることで、使えるようになるデバイスドライバ / モジュールも増えますからね。
ただ、そもそも現状のWSL2がUSB接続したJetsonを認識しない(lsusbしても出てこない)ので、Windows10環境にWSLを用意して、その上で動くNVIDIA SDK ManagerでJetson環境を構築するというのは、今のところ夢のまた夢です。
USBデバイスをWSL側で認識できるようになれば、ワンチャンあるし、JetsonのためだけにUbuntu PCを別途用意しておく必要もないんですケドね。
まぁ、それでも SDK Manager で Jetpack関連SDKパッケージをダウンロードだけすることもできるので、それをUSBメモリなどでJetsonにコピーしてインストールして使うようなことくらいならできなくもないですが・・・(でも個別インストールは依存関係がけっこうあるのでめんどかったんだよ(´・ω・`)
話が逸れましたが、WSL2がGUIアプリケーションをサポートすることで、on Windowsでできることがもっと幅広くなるような気がして、プレビュー版もいいですが、正式サポートもまたたのしみに思います(`・ω・´)