あさりのみそしるダイアリー

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地獄の安倍政権の終末か

今日午後2時ごろ、安倍首相が辞任の意向を固めたというニュースが日本中を駆け巡りました。

午後5時、安倍首相は自らの言葉で会見をし、第1次と同様に持病を理由に辞任することを明らかにしました。

今後、自民党の幹事長や執行部を中心に次期総裁の選出プロセスが行われ、まもなく新しい総理大臣にとって代わります。

 

歴代最長を更新した矢先、地獄の安倍政権が、やっと終わるようです。

後世でいくらでも更新できる最長記録に、果たして意味はあるのでしょうか?

とにかく日本国民のみなさま、長い間お疲れ様でした。

 

 

ところで、安倍首相は今日の会見でも過去の会見でも、「政治は結果」であるという発言を繰り返してきました。

これは、情でねぎらうのではなく、結果を見てほしいという、安倍首相自身の希望なのでしょう。とすれば、ここは感謝の言葉ではなく、結果を振り返って評価することが、彼自身に対する弔いなのではないでしょうか?

 

約8年にわたり続いた安倍政権。

公文書改ざんや、各種指標の算出方法を恣意的に変更した見せかけの好景気は、日本という国の「歴史」と「記録」を大きく傷つけました。本来、強く糾弾されるべき公文書の改ざんや、「白塗り」での文書開示は、まるで犯罪ではないかのごとく日常的に行われるようになり、それがあっても誰もとがめられることはありませんでした。「口頭決裁」などという都合のいいその場しのぎ的なやり口は横行し、こうして公文書の改ざん、隠蔽、破棄、捏造は、日本のお家芸のような印象を、外交の安倍の成果として海外に強く印象付けました。

北方領土は、北方四島として、日本固有の領土とは呼べず、また反社会的勢力を定義できない内閣、それが、安倍政権でした。

TPP・環太平洋パートナーシップ協定は、そもそもこれに反対することを自民党のマニフェストとして掲げ、ポスター等で訴えていたにもかかわらず、実際には国民を欺いてTPPを推進する立場で法案の成立に働きかけました。

南スーダン日報問題は、日本の集団的自衛権について、好戦的な政権下での恣意的な運用の危険性を露呈しました。

働き方改革では高度プロフェッショナル制度の導入等にあたる事前調査での恣意的かつごく少数の調査と、その後の実施状況のずさんな調査。肝いりの政策の実現においては、どんな手を使ってでも成立させるという姿勢がよく見られました。各種重要法案の強行採決もそうです。

国会での答弁は、まるで国会や国民を愚弄するかのような意味不明な答弁を繰り返し、すなおに答えれば短期間で済むものを、ずるずると引き延ばして国会運営を妨げることに終始しました。

与党議員も官僚も安倍の方ばかりをみて、国民の方を向かない政治が長らく続きました。

 

経済では、団塊世代の大量退職と大量再(非正規)雇用、および少子化による労働者人口の減少を主因とする雇用環境の改善はありつつ、経済回復のほとんどはアメリカと中国の強い経済成長にけん引される形であり、事実、日経平均株価は24000円を頭にしてこの数年間、横ばいのままです。そもそも国のカネを大量に株式市場に投入すれば、だれが総理をやっても同じ結果になったわけで、安倍首相の成果とは言いづらいだけでなく、今までそれをしてこなかったのは、それが禁じ手であったことにほかならないでしょう。

為替は、アメリカ・トランプ大統領が2016年秋に就任した頃に1ドル120円台まで円安が続いたものの、昨今においては、コロナ禍におけるドル需要の急上昇によって一時的に110円台を付けた程度で、やはりこの数年間はほとんど100円台後半で推移していた状況です。

いわばまさに、日経平均や為替の両面で評価するならば、アメリカや中国の経済成長を横目に、日本は無成長であったということの数値的な証明でしょう。

また、GDPは過去最悪、リーマンショックを上回る下落幅で、実質GDPは年率換算で-27.8%です。過去の数値がどうであれ、辞めた時点での現実としての「結果」でみるならば、やはりこれが現実です。よかったときの指標をみるなんてアンフェアなことは、彼も気に入らないでしょう。

 

この8年間は、まさに空白の8年間であったことは、言うまでもありません。

東京オリンピックが延期したという事実の1つをとっても、そして現時点の緊急事態宣言下をはるかに上回る感染拡大状況で見ても、野党の政策に後乗りする形での後手後手のコロナ対策と、意思決定プロセスの隠蔽、そして積極的に「国難にオトモダチへの税金還元を優先する」税金泥棒的な政策の数々は、とても「全力で対応」とは受け取れず、また道半ばで「日本モデルの力を示した」とイキり、あげくGoToキャンペーンを強行し、感染拡大を後押ししたのは、諸外国に顔向けできない無様なまでの教科書に残る歴史的敗戦であり、コロナ対応としてはとても評価できません。(アベノマスクを大量に日本国内に持ち込んだユースビオは雲隠れのようです。)

 

この8年間で彼がしきりに訴えたのは、「悪夢の民主党政権」との比較でした。8年前の政権といつまで張り合っているのかとは思っていましたが、自身の在任期間中の成果と比較するところもなかったようで、今日の会見でも、8年間で達成したことは「歴史と国民が決める」と、まぁそうでしょうけど、やはり彼自身の言葉で述べるところはなかったのだろうなと感じられました。

 

消費増税は実施するものの、反故にされた議員定数削減は、議員定数を増やす形で国民に答えました。数々の疑惑は答えないままに・・・。

そして、経済回復を理由におこなった2度目の増税は、実はそれよりも前に経済成長は終了していたという評価になり、やはり今この瞬間の日本の実情をまったく把握せずに政治をしてしまった安倍政権によって、国民は騙される形で増税を飲み込まなければなりませんでした。

 

振り返ればろくなことがなかった安倍政権。

唯一評価するとしたら、働き方改革の内、残業規制で企業規模を問わず一律に過度の残業を抑止するよう働きかけたことでしょうか。唯一、そこだけは評価しています。

 

 

8年間にわたり日本にあらゆる腐敗をもたらした長期政権の弊害は、私たち日本国民に負の遺産を残す形になりそうです。

次の総理大臣がどこまでこの国をクリーンにし、そしてよりよい社会の実現に向けて働きかけていけるのか。

政党が変わらないだけに、およそ期待はしていませんが、やはり時代の変化に対応できないジジイどもがこの国を牛耳っている限り、与野党問わず、だれがやっても似たり寄ったりなのではないかと、そんな風に思います。

 

コロナ禍の途中でのリーダーの逃亡。

私はこれにNoを突きつけません。むしろ彼にはできなかった、彼ではダメだったのだから、もっと有能な人を置くチャンスなのだと、そういう風に思います。

 

ただ長く地位に恋々と居座っただけで、ろくに振り返るに値する結果がなかったので、せめてもの言葉で・・・ 

8年間おつかれさまでした。

どうかずっと休んでいてください。

 

次はせめて日本語で理路整然と議論のできる人がリーダーになればいいかな。